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ボラティリティの増加と相関係数
サブプライムの影響で、通貨のボラティリティは増大しています。 また、リスク回避によるパニック的な相場状況では、通貨間の相関も高くなるために、分散効果も低減します。(これは、株式相場でも顕著に現れます。)
つまり、このような相場状況では、個別通貨のボラティリティ増加と相関係数の高まりの2つの効果が同時に発生するために、リスクコントロールされたポートフォリオでも、その影響を受けリスクがかなり増加します。
マーケットが落ち着くまで、レバレッジを低下させるなどのリスクコントロール対策が必要となるかもしれません。 (ロスチャイルドじゃありませんが、あえて、ポジションを増加させる手もあります。これが成功するとデカイですが、これはインカム狙いのスワップ派のやり方とは異なりますね。)
実際にボラティリティを相関係数がどのように変化するか見てみましょう。
スワップ派のためのFXポートフォリオ別館 ”共分散・相関行列作成ツール”
を使って、実際の数値を比較します。
くりっく365採用の銘柄で 4年間で計算した値と直近半年間で計算した値です。
 直近4年(1000日)で計算
 直近半年(125日)で計算
4年間で計算した値と比較して半年間で計算した値は、標準偏差がかなり大きくなり、相関係数も高くなっています。
他の高金利通貨ではどうなっているか、興味のある人はツールをダウンロードして、いろいろと計算してみてください。
マーケットが通常の状態にもどるまで、直近半年間で計算したような標準偏差や相関係数の状態が続く可能性が高いので、リスクコントロールは慎重に行ってください。
スワップ狙いのFXポートフォリオで長期投資をするからといって、単純に長期のデータのみで計算するのではなく、そのときの相場状況を加味した数値使って、ポートフォリオリスクコントロールの調整が必要になることもあります。
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相関行列作成ツール 使い方
昨日の記事の続きです。 FX共分散・相関行列作成ツールの使い方を解説します。 相関係数は直近までの日次のリターンデータから計算しています。
ここから取得してください。 スワップ派のためのFXポートフォリオ別館 ”共分散・相関行列作成ツール”
ブラウザ上で直接実行すると正常に動作しない場合がりますので、ダウンロードしてから実行をお願いします。
Excel2000、2003で動作確認しています。97では動きませんでした。また、2007では確認していませんが、もしかしたら動くかもしれません。
使い方です。
計算期間 6ヶ月〜4年間の5通りをラジオボタンで選ぶことができます。
通貨ペア 20通貨からの任意の組み合わせの通貨ペアを選択できます。 最大20通貨ペアで計算可能です。 通貨ペア1と通貨ペア2のセルにドロップダウンから選択するか、直接通貨コードを記入してください。
相関行列のカラー 相関行列カラー分類を設定すると、相関係数の数値によって5分類の色分けができます。 区切りの数値は、茶色のセルの数値を変更してください。 色の変更は、カラーの列の各セルの色で設定できます。
実行方法 作成開始ボタンを押すと、データ取得中・・・と表示されます。 しばらくすると計算結果が表示されます。 Corrシートには相関行列Covシートには共分散行列が作成されます。 相関行列、共分散行列はクリップボードにコピーできますので、他のシートに貼り付けて利用することができます。
使用期限 バージョンアップ、バグフィックス等のため使用期限を2月末までとします。 2月下旬には使用期限を延長したバージョンを別館にアップします。
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相関行列作成ツール
相関係数行列と共分散行列を簡単に作成できるツールを公開します。
今後、通貨ペアが多くなった場合の説明のときに利用する予定です。 また、公開予定のリスク分析ツールとも連動させることを考えています。
ネット上からデータ取得して最長4年間の日次データから計算します。
スワップ派のためのFXポートフォリオ別館 ”共分散・相関行列作成ツール”
から取得できます。 Excel2000、Excel2003で動作確認しています。
こんな感じツールです。


ブラウザー上で直接実行すると、正常に動かないときがあるので、ダウンロードして実行してください。
適当に操作すれば動くとおもいますが、使い方の説明は次回におこないます。
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ライアーゲーム
相場も荒れていますね。お金に余裕がある人は、FXやるより超割安小型優良株を仕込んだほうが良さそうな気がします。
最後のほんのちょっとFXに関係すること
BRICsとペッグ通貨を除くとスワップを期待収益としたときには、 現状で取引できる通貨をどんなに組入れても、
最大シャープレシオは
1.5〜1.8程度となります。(これでもすごい!)
スワップの売買のスプレッドを考慮すると 1.5を超えるのもちょっと難しいかもしれません。
ちなみに、くりっく365銘柄では0.6が限界でしょうか。
2を超えているような結果が示されたら、
・・・・
疑ってください。
こんなのを信頼して高レバレッジ運用をすると、 最近の相場のような状況では、大変なことになります。
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最適投資比率とレバレッジ
つぎに、相関係数の影響を調べてみましょう。
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少し実験してみます。前回のエクセルシートと同じものを使います。
スワップ派のためのFXポートフォリオ別館
からシートをダウンロードしてください。 2銘柄の効率的フロンティア(2008/01/19) です。
C6に相関係数がセットしてあります。この値を変化させると、効率的フロンティアの形状や最大シャープレシオはどうなるでしょうか。スクロールバーで変化させられます。
相関係数に1.0をセットしてみてください。効率的フロンティアは、通貨ペアAと通貨ペアBを結ぶ直線となってしまいます。
このとき、ポートフォリオによるリスク低減効果はありません。相関係数を少しずつ小さくすると、効率的フロンティアは左側にふくらむようになって行きます。
つまり、相関が1.0のときと比べて、同じ期待リターンの位置でも、よりリスクの小さい投資ができることになります。この曲線の左側へのふくらみがリスク低減効果です。
昨日の図の再掲

相関係数が小さいほどリスク低減効果が大きくなることがわかります。スクロールバーでいろいろと相関係数の値を変化させると面白いですね。
どうして相関係数が低い組み合わせが良いのか、とてもよく分かります。
相関係数が-1.0とすると、リスクが0となる点があります。無リスクでリターンだけ取れる点です。もし見つかれば絶対に投資しましょう。(普通はありませんが。)
エクセル上のグラフのピンク色の直線は、原点とシャープレシオが最大となる効率的フロンティア上の点を結んだものです。
実は、この直線上の好きな点でも投資をすることができます。通貨ペアAとBの相対的な投資比率を一定としたまま、レバレッジを変化させると直線上を自由に移動することが可能なのです。
ちょうど、効率的フロンティアと直線が接している点がレバレッジ1倍の点です。レバレッジを0.5倍とすれば、原点と接点との中間の位置になりますし、レバレッジを2倍とすれば、接点からこの直線を延ばして、原点から接点までの2倍の距離になった位置となります。

ここは非常に重要なことです。 投資で目標とするリスクや期待リターンにかかわらず、もっとも高いシャープレシオで投資を行いたい場合には、
1.レバレッジが1倍の時に シャープレシオが最大となる組入れ比率を計算する。 2.相対的な組入れ比率を固定した上でレバレッジを変更する。
の手順でおこないます。
スワップを上げたいからといって、むやみに高金利通貨を多く組入れるのではなく、シャープレシオが最大となる組入れ比率を見つけてから、レバレッジを上げることによって、スワップを上げた方がよい投資となります。
同様に、リスクを減らしたい場合にも、組入れ比率を固定してレバレッジを下げれば良いことになります。
このやり方は、多数の通貨を組入れたポートフォリオでは、より効果的になります。 次回に続きます。
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2銘柄の効率的フロンティア〜最適投資比率
いつになったら、効率的フロンティアにたどり着けるのだろうか?と管理人も危惧していましたが、ようやくここまで来ました。
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さて、前回、リスク‐リターン平面上ではなるべく左上の方がよい投資だとわかりました。
それならば、できるだけ左上になる、つまり、リターン・リスク比(シャープレシオ)の高い投資対象を探し出すことが、投資を成功させるキーポイントと言えます。
では、どうやれば、リターン・リスク比が高い投資対象を見つけられるでしょうか。
一つ目は、投資対象を片っ端から調べてリターン・リスク比を計算することです。そして、その比率の高い通貨ペアに投資すればよいですね。
さらに、リターン・リスク比を改善させる方法があります。 ポートフォリオを組むことです。
相関係数とは その3でやったようにポートフォリオのリスクは、それぞれの標準偏差と相関係数がわかれば、簡単に計算することができます。また、ポートフォリオの期待リターンより期待リターンは単純に組み入れ比率の加重平均で求めることができます。
では、実際にエクセルシートでやってみましょう。
スワップ派のためのFXポートフォリオ別館
からシートをダウンロードしてください。 2銘柄の効率的フロンティア(2008/01/19) です。(注)
2つの通貨ペアで組入れウエイトを変化させながら、ポートフォリオのリスクとリターンを平面上にプロットしています。
シートの解説をします。 水色のセルのC4、C5に通貨ペアAと通貨ペアBのスワップレート(年率換算値)、D4、D5にそれぞれの標準偏差、C6に相関係数をセットします。
これら水色のセルは任意の値をセットできますので、実際の通貨ペアでやってみると面白いと思います。
B列、C列には通貨ペアAとBの組入れウエイトを0〜100%に5%刻みで変化させてセットしてあります。組入れ比率は合計で100%となるようにしています。
D列には、各組入れ比率でポートフォリオを組んだときの標準偏差、E列には期待リターンが計算されています。
F列は期待リターン/リスク=シャープレシオが計算されています。
組入れ比率を偏差させた時のリスクとリターンが計算できましたので、これらの値をリスク‐リターン平面上にプロット(青色の点)してみました。右側のグラフです。
各点を結ぶと平面状に曲線ができます。この曲線を効率的フロンティアと呼びます。なぜ、効率的フロンティアと呼ぶのかは、3ペア以上投資する場合の説明の時に解説します。
この曲線の下端の点は通貨ペアB、上端の点は通貨ペアAに単独で投資した点になります。

そして、通貨ペアの組入れウエイトを変化させることによって、この曲線上の好きな位置で投資をすることができます。
では、どの位置で投資するのがより適切でしょうか。F列のシャープレシオに注目してください。
このエクセルのシートの例(パラメータが初期状態)では、通貨ペアA、Bのウエイトがそれぞれ55%、45%の点で最大のシャープレシオとなっています。
シャープレシオを投資の良し悪しの基準とするならば、この組入れ比率がもっとも適した投資になります。いわゆる、最適投資比率です。
もっとも単純なポートフォリオ最適化をやったことになります。
シートの解説ともども、次回に続きます。
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(注) 今回のシートはVBAが含まれていますので、シートを開いたときにセキュリティを聞いてくることがあります。その場合は、「マクロを有効にする」ボタンを押してください。 また、セキュリティレベルが高以上になっていると実行が出来ません。その場合は、エクセルのメニューバーから[ツール]-[マクロ]‐[セキュリティ]を選択して、セキュリティレベルを「中」にしてください。 VBAの設定が良く分からない人は、VBAが動かなくともスクロールバーを使えない以外は問題ありません。
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現代投資理論事始〜リスク‐リターン平面
いよいよ最適化への入り口、効率的フロンティアの話題に入ります。と言っても、今までのことが分かっていれば、そんなに難しいことではありません。
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かのノーベル経済学賞をとったマーコウィッツさんの偉大なるアイデアです。リスクと期待リターンの2つのパラメータをX-Yグラフ平面上で表現し、効率的な投資とは何かを明らかにしました。今は、西海岸でご隠居をしているようです。
さて、いつものように 期待リターン : スワップレート リスク : ポートフォリオの標準偏差 とします。
期待リターンとリスクをX-Y平面上に描くとどんなことがわかるのでしょうか。 X軸をリスク、Y軸を期待リターンとしましょう。これをリスク‐リターン平面といいます。
また、数学っぽくなってきましたが、とりあえず我慢してください。以前の数式のように、ここは端折る訳にはいきません。
じつはこの話、本来ならばシャープレシオの前にやる必要があるのですが、都合上、この順番になってしまいました。
リスク‐リターン平面の使い方ですが、資産(この場合は通貨ペア)のリスクをx軸、リターンy軸として、この平面上にプロットします。そして、この点の位置から投資の有利、不利の判断をします。
たとえば、USDJPYの期待リターンが5%、リスクが10%ならば、 (x,y)=(5%,10%)の位置に点をプロットします。相関係数をわかろうのやり方と同じです。
例をあげてやってみましょう。 リスクリターン平面上にA,B,C,Dの4つの点をプロットしました。それぞれ、通貨ペアと考えてください。 r、σをそれぞれリターン、リスクを表すとして σ1<σ2、r1<r2とします。
リスク リターン 通貨ペアA σ1 r1 通貨ペアB σ1 r2 通貨ペアC σ2 r1 通貨ペアD σ2 r2

この4つの通貨ペアがあるときに、どのペアに投資するのがよいでしょうか。
まず、AとBを比較してみましょう。リスクは同じで期待リターンはBの方が高くなっています。普通の人はBを選びます。CとDも同様にDの方がよい投資と言えます。
では、AとCの比較では、期待リターンが同じでリスクはCの方が高くなっています。同じリターンならリスクが低いほうがよいので、CよりもAがよい投資です。
BとCではどうなるでしょう。これは圧倒的にBですね。Cに比べてBはリスクが低い上にリターンが高くなっています。
AとDではどうでしょうか。実は、これは一概には決められません。
といって、話を終わらせてしまうと元も子もないので、投資の良し悪しの判断基準をちゃんと定義すれば話は続きます。
既にしてありますね。シャープレシオです。本当は、リスクフリーレートを考えて、どうのこうのとしなければいけないのですが、為替証拠金取引の場合は、ほとんどノーコストでレバレッジを効かせられるので、シャープレシオ その2でやったように、シャープレシオ=リターン/リスクと考えて良いでしょう。
このように考えると CとBはr1/σ1とr2/σ2を比較すればよいことになります。リターン・リスク比の高い方が良い投資だと言えますね。
リスク‐リターン平面にL,M,Nの3本の線が引いてあります。これらの線上は同一のシャープレシオとなります。つまり、同一線上にある投資対象はどちらを選んでもよいことになります。
3本の線の比較では、N>M>Lの順にシャープレシオが大きい、つまり、よい投資であることがわかります。
これで、リスク‐リターン平面の見方がわかりました。平面上のなるべく左上の方が良く、また、原点から引いた同一直線上では優劣がつきません。
このリスク‐リターン平面を使うとポートフォリオの期待リターンとリスクの関係が非常に良く分かるようになります。次回に続きます。
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FXポートフォリオツール
個人的な投資グループの知人に頼まれて、FXポートフォリオ用のツールを作っています。
自分用のツールでは、とても自分以外には使えるような状況でなく、UIもきれいでないので、これを機に、便利なツールとなるように作り直しています。
一部、開発中の画面を紹介しますと、こんな感じです。

簡単にポートフォリオの編集ができ、すぐにリスク分析が出来ます。
最適ポートフォリオの作成 バックテスト 詳細なリスク分析
などの機能が搭載されます。 ある程度開発が進みましたら、また紹介します。
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期待リターンとリスクのまとめ
今までのまとめをします。
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スワップ派が為替投資をするときの期待リターンとリスク 期待リターン : スワップレート リスク : リターン標準偏差
リターンの定義 当日のリターン=当日の為替レート/前日の為替レート − 1
リターン分散の定義 リターンの二乗の平均値
リターン標準偏差の定義 分散の平方根
シャープレシオ 期待リターン/リスク
ポートフォリオの期待リターンの合成 各銘柄の期待リターンの加重平均
ポートフォリオの標準偏差の合成 方法1:ポートフォリオのリターン系列を作成して標準偏差を計算する 方法2:組入れ比率と標準偏差、相関係数から計算する (標準偏差、相関係数はリターンから計算する)
以上のことが、エクセルで計算できれば今までのことはマスターしました。
関連するシートはスワップ派のためのFXポートフォリオ別館からダウンロードしてください。
次回以降は、いよいよ現代投資理論からポートフォリオ最適化までの話を始める予定です。
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危険な相関係数
このブログでは、しつこく相関係数を使ってポートフォリオの標準偏差を計算する方法を紹介しましたが、この相関係数もリターンから計算しました。
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そして、 実際のポートフォリオのリターンから計算した標準偏差と完全に一致したことを確認しました。
FXのページをいくつか訪問してみたのですが、標準偏差はリターンから計算、相関係数はレートから計算、そして、これらの数値をミックスして、ポートフォリオの標準偏差だと紹介しているページ(業者、有料商材等含めて)が散見されます。
これが間違いであることは、ここまで読まれた方は十分理解できるとおもいます。
その上、相関係数が信頼できるできない以前に、数学的にも誤っています。標準偏差もレートから求めるならば、まだ、一貫性だけはあるのですが。
特に危険なのは、レートから計算した相関係数を使ってポートフォリオを組んだ場合です。たいていの場合、過小なリスク推定値となってしまいます。(追記)
ちなみに、為替関連でもプロ向けのちゃんとした本では、相関係数はすべてリターンから計算しています。
以前、相関行列で、くりっく365採用ペアの相関係数の計算結果を紹介しました。これは、リターンから計算した結果です。 相関行列
そこにも書きましたが、各数値は直感にも合っています。正しい計算をすると感覚にも合うことが多いものです。
このブログを読まれた方は、これからは、
相関係数はリターンから計算しましょう。
次回は具体的な例で検証してみます。
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(追記) なぜ過小なリスク推定となってしまうのか。 あやまった相関係数を使って、リスクの小さくなるポートフォリオを作成した場合、リスクが小さくなるようなエラーのある相関係数をもつ組み合わせを多く選んでしまう可能性が高いからです。これは、ポートフォリオ最適化を行う場合は特に顕著になります。エラー最大化などと揶揄されることもあります。
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見せかけの相関 その2
為替レートから計算した相関係数は、本来、互いに無関係な為替レート同士でも絶対値で高い相関係数を持つこともある。
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つまり、
為替レートから計算した相関係数はほとんど信頼できない。
と言う事です。 このような、無意味な相関係数のことを「みせかけの相関」といいます。
2つの無相関の乱数列の累積値は、高い絶対値の相関係数を持つ確率が高くなることは、数学的にも証明されています。
当然、リターンの相関係数が高い場合には、レートも同様な動きをしますので、レートの相関も大きくなる傾向はあります。
しかし、相関係数自体の信頼性がまったくないため、リターンの相関係数が大きくとも、レートの相関が小さくなってしまうこともあります。
相関係数は、2つの系列が本質的に関連あるかどうかを調べるためのものです。そのため、
無関係なものは無関係 関係があるものは関係がある
と正しく判断できなければなりません。 使い方の誤った無意味かもしれない相関係数では、正しい判断はできません。 本質的に無関係であるので、為替レート自体の相関がある時期に偶然高い値を持ったとしても、その後も同様に高い値を持つとは言えません。
つまり、投資をするうえでの基準としては、「全く役立たない」ことになります。
「なぜ相関係数を使うのか」という根本に立ち返って見ると、相関係数は2つの為替レート間の本質的な関係を調べるための、ある種のものさしとして使いやすいからです。
私たちは、相関係数自体の数値を見たいわけではありません。相関係数を通して、その裏にある2つの為替レートの本来の関係を知りたいのです。
そして、
もし、本質的な関係が成り立っているとすれば、今後もその関係は持続するのではないか、と予想をすることもできます。(追記)
関係がないのに関係がある、と判断したり、 関係があるのに関係がない、と判断する「ものさし」は使い物になりません。
言い間違えました、相関係数という「ものさし」が悪いのではありません。
使い方が悪いのです。
ところで、このような時系列データの水準の関係を分析する場合には、ちゃんと別の分析手法(別のものさし)が用意されています。
通常、共和分という関係の分析をします。共和分の関係が成り立っていると、2つの系列間に平均回帰性もありますので、裁定取引などの可能性の分析にも使えます。 興味のある人は調べてみてください。
続きます。
(追記)一概には言えませんが、資産間の相関は長期的に持続する傾向があるようです。
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見せかけの相関 その1
この話題は大変重要です。このブログを書こうと思ったきっかけも、この問題があったからです。
とにかく、説明するよりも実際の数値を見ていただきたいと思います。 別館からシートをダウンロードしてください。
スワップ派のためのFXポートフォリオ別館 ”みせかけの相関(20080107)”です。
以前、標準偏差とリスクで利用したシートとほとんど同じものです。 D列とE列に標準偏差1%(年率で約16%程度) の正規乱数列、約1年分の260データがセットされています。1年分の日次の仮想リターン系列と考えます。
これらの乱数はまったく別々に発生させていますので、お互いにまったく無関係な仮想リターン系列であり相関係数は0となります。
さて、これらの仮想リターン系列の相関係数を実際に計算してみましょう。D列E列の相関をCORRELで計算した値がE5に入っています。
ここでF9ボタンを何度も押してみてください。乱数が再発生する毎にリターンの相関係数の値が変わりますが、±0.1を超える値となることは、ほとんどないことが確認できます。(追記)
G列H列は、それぞれD列E列の仮想リターン系列を累積しています。仮想の為替レートですね。この為替レートは、互いに無関係なリターン系列を累積した値ですので、本質的に無関係です。
では、これらの仮想為替レートの相関係数を計算してみましょう。どんな値になると予想しますか。
無関係なリターン系列から生成されているレートであるから、この場合も相関係数の値は、ほとんどの場合0の前後でしょうか。
E6にレートの相関係数が計算されています。先ほどと同様にF9ボタンを何度も押して、E5のリターンの相関とE6のレートの相関を比較してみてください。
E5がほとんど0近辺であったのと対照的に、かなり大きな絶対値の相関係数が頻発しますね。
E5の絶対値が0.1以下であるのに、E6の絶対値は0.9を超えるような場合もあります。またE5とE6の符号が反対になることもあります。
この結果はいったい何を意味しているのでしょうか?
(追記) もともと無相関の乱数列でも、実測すると多少の相関となります。相関に限らず平均値や標準偏差などの統計的に計算された値の実測値は、真の値の周辺で多少のばらつきが起こります。この性質は統計で重要な「検定」に使われますが、このブログの範囲を超えるので、興味のある人は別の専門書等で調べてみてください。
次回に続きます。
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相関係数をわかろう
相関のある正規乱数の組を発生させてグラフ化することにより、相関係数の意味を感覚的につかみたいと思います。
X−Y散布図というグラフを使うと、相関係数の感覚がわかります。X−Y散布図とは
(x1,x2,x3,・・・・,xn) (y1,y2,y3,・・・・,yn)
という2つの数値の列があるとき、XYグラフに (x1,y1)、(x2,y2)、・・・(xn,yn) の座標でプロットしてゆくものです。下図は、 a点は(X,Y)=(0.5,0.75) b点は(X,Y)=(-0.6,-0.3) をプロットした例です。

標準偏差を1.0として、 相関係数を-1,0, -0.9,-0.75,-0.5,-0.25,0.0,0.25, 0,5, 0.75,0.9, 1.0の11通りに変化させてみましょう。発生させる乱数は、それぞれ1000組です。


相関が1.0だと完全に比例の関係が成り立っているのが分かります。式で書くとy=xの関係です。相関が1.0から小さくなる(0に近づいてゆく) と形が崩れてゆき、相関が0になると、xとyは、まったく関係がなくなったように見えます。
同様に相関が-1.0から0まで変化させた図も-1.0から0に近づいてゆくにつれ、だんだんと形が崩れてゆくのが分かります。また、相関が負の場合は点の傾きが反対になります。
つまり、 相関係数がプラスの場合は相関係数の値が大きいほど、2つの数字は近い値をとる確率が大きくなり、相関係数の値が0に近くなるほど、無関係な値をとることが分かります。
相関係数がマイナスの場合は相関係数の絶対値が大きいほど、2つの数字は反対の (符号だけ反対で数値は近い)値をとる確率が大きくなり、相関係数の値が0に近くなるほど、無関係な値をとることが分かります。
では、実際の通貨ペアでやってみましょう。2004/01/01〜2007/10/31の日次リターンの1000日分のデータです。
USDJPYとCADJPY 相関係数=0.67 USDNZDとUSDAUD 相関係数=0.82 USDNZDとCADJPY 相関係数=-0.13 CADAUDとEURCHF 相関係数=-0.03 の4通りの組み合わせです。

それぞれ、乱数から生成したプロット図とほとんどそっくりであることが分かります。相関係数の大きいものは、それぞれのリターンが近い値をとり、相関係数が0に近いものは無関係な値をとっていることが分かります。
ただ、CADAUDとEURCHFだけはちょっとイメージがことなります。これは、CADAUDの標準偏差がEURCHFと比較して大きいので、横に広がって見えるだけです。グラフを縦に縮めてみれば、USDNZDとCADJPYと同じようなグラフになります。
X-Yグラフでプロットして2つのデータの関係を見るときに、標準偏差が大きく異なると、グラフの形状が異なって見えることがありますので、注意してください。
ところでちょっと発展ですが、下図のような場合、相関係数はどうなるでしょうか。

計算すると相関係数は0となります。しかし、xとyは明らかに関係があります。 式で書くとx2+y2=1です。 相関係数が0であっても、xとyは必ずしも無関係ではなく、単純に相関係数だけで判断はしない方が適切な場合もあります。
ちょっと余談ですが、頭の固い学者先生のなかには、相関係数のような線形関係だけで判断して、テクニカル分析は無効であるなどと主張している人もいるようですが、どうなんですかね。 このブログでは、テクニカル分析は触れていませんが案外面白いものです。これが終わったら、TradeStationのEasyLanguageのブログなんかどうでしょうか。
次回に続きます。
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